現在私の携帯電話回線の運用状況はドコモのタイプSSバリュー(FOMA)とBIC SIMのファミリーシェアプラン(10GB)です。前者は音声専用、後者はデータ通信専用となっています。後者にIP-Phone SMARTを入れてこれを主回線としているので、ドコモのSIMカードの入った音声端末は持ち歩いていません。しかし、電話を受けるにはドコモ回線の方が確実だし、この電話番号はあちこちに登録されているので、いつどこから電話が来るのかわかりません。
これらの2回線を1台の端末で持ち歩くことができるデュアルSIMのスマートフォンが欲しいと思っています。話題のZenFone 2はデュアルSIM対応ですが、スロット1は4G(LTE)/3G/2G回線用、スロット2は2G回線専用のSIMスロットで音声通話のみ対応となっています。同時待ち受けは可能であるようです。しかし、2Gというのは日本では採用されなかったGSM規格なので、国内では使うことができません。現行のデュアルSIM機はほぼこれと同じスペックなので、日本でデュアルSIMを運用できる端末は存在しないことになります。
ただ、2011年には中国製の3G+3GのデュアルSIM対応機Coolpad W770が発売されていたらしいですね。同時待ち受けも可能ということで、MVNO時代に突入した日本の状況を先取りした端末だったと言えそうです。こういう仕様の端末は日本では大きなニーズがあると思われるので、どこかが作ってくれないだろうかと心待ちにしています。
さて、どうして現行のデュアルSIM機がこのような仕様(一方のスロットが2G音声専用)となっているのかと言えば、そういう需要がほとんどであることが理由の一つだと思います。例えば、フィリピンではSMARTとGlobeが2大携帯電話会社なのですが、SMARTはSMART同士、GlobeはGlobe同士であれば通話もSMSも非常に安い料金設定になっています。
SMARTからGlobeやGlobeからSMARTは料金がとても高いのでフィリピン人はそういう通話を嫌がります。そのため、両者のSIMカードを挿せるデュアルSIM機への需要があり、携帯電話を2台持っている人も多くいます。
フィリピンの会社などではカスタマー向けにSMARTとGlobeの両方の電話番号を用意しているところも多くあります。フィリピン人は電話番号を見るだけで、これはSMART、これはGlobeと見分けられるので、通信料金の安くなる方の携帯電話を使って発信するようにしています。日本でもデュアルSIM対応機が普及すれば、これまでなかった新しい携帯電話の使い方ができるのではないかと思っています。
0 件のコメント:
コメントを投稿