チューブ入りワサビでも、本わさびを使用した割合が50%以上のものを「本わさび使用」、50%未満のものを「本わさび入り」と表示して区別されているそうです。このような言葉による区別は非常にわかりにくいと思います。
セイヨウワサビを原料にしたチューブ入りワサビは安いのはいいですが、全然美味しくないと思います。チューブ入りわさびの中でもお勧めは本わさびを100%使用したS&Bの本生本わさびです。ただし、イオンでも税込178円という驚くほど高額な商品です。
注意しなければならないのは本わさびと言っても必ずしも国産ではないということです。日本の品種を海外で作れば、それも本わさびになります。今では中国産の本わさびが多いようですが、S&Bの本生本わさびの原料はベトナムから調達しているようです。
国産の本わさびを味わう機会はほとんどなくなっていますが、島根県には「東の静岡」「西の匹見」と呼ばれるワサビ産地があります。渓流に石を積み上げた渓流式と呼ばれるワサビ田で手間暇かけて生産される水ワサビはとても貴重なものです。
匹見ワサビはかつては全国的に高い評価を受けて「青いダイヤ」と呼ばれていたそうですが、近年は割安な輸入品の普及で価格が下がり、担い手不足や水温の上昇などで生産も困難になっています。今ではIターンの人たちが匹見ワサビの生産を支えているそうです。
S&Bの本生本わさびもおいしいですが、匹見わさびの根茎をすり下ろしたものはまた味のレベルが違います。わさびだけで食べてもおいしいという不思議な世界を体験されたい方は温泉もある島根県益田市匹見町へ行ってみて下さい。
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