2015年7月1日水曜日

便利?税金の無駄?日本の出入国審査における自動化ゲートの諸問題

日本の出入国審査では自動化ゲートが導入されているので、有人ゲートに長い行列ができているときは自動化ゲートを使うことができます。10年パスポートがはんこでいっぱいになって悲鳴をあげている私は自動化ゲートが使えるときはいつも使っています。5年パスポートにしたいのですが、こちらは1年当たりのコストが高いので、やはり10年パスポートを増補しています。


税金の節約の観点からは、出入国審査を自動化してほとんどはんこを押しているだけの無駄な国家公務員を削減すべきだと思いますが、現行の自動化ゲートは問題が多く、この機械を作った人、運用している人に改善を促したいのでここに書いておこうと思いました。

自動化ゲートの最大の問題は処理時間が有人ゲートの何倍もかかるということです。これはパスポートの認証の方法が悪い、機械の性能が低い、セキュリティを固めすぎていることが原因だと思っています。下のイラストのように気持ちよくスムーズに通過できたことは一度もないです。


自動化ゲートではスキャナーでパスポートを読み取りますが、スキャナーという方法を使うことが根本的に間違っていると思います。スキャナーでは読み取りに時間がかかるだけでなく、パスポートの置き方が悪かったりカバーをつけていたりすると読み取りできないこともあります。

パスポートの読み取りに分単位の時間を要したり、最悪職員を呼びにいかなければならなくなったりすることもありました。スキャナーで読み取るのではなく、バーコードやICチップを使えばこの問題は簡単に解決できるはずです。

次は指紋認証ですが、これもまた機械の性能が悪いようで、読み取りがなかなかうまくいきません。これは機械の性能の低さもさることながら、セキュリティーを高めるために指紋照合の基準が高くなり過ぎているためだと思います。

自動化ゲートの新機種ではパスポートの読み取りや指紋の照合が多少スムーズになっているように感じますが、それでも有人ゲートの方が早いという状況は今でも変わりがないと思います。

さらなる自動化ゲートの問題点には、パスポートにスタンプが押されないため出張や保険金請求の手続きで問題が生じる場合があるということです。スタンプが必要な場合は職員に申し出るようにと書かれていますが、それでは自動化ゲートを使う意味がありません。スタンプの代わりになるレシートのようなものを自動的に発券してくれればいいのにと思っています。そんなこともできないとは気が利かない機械です。

たびたび利用する福岡空港に自動化ゲートがないことも、スタンプが増えて困っている私にとっては問題です。しかも、この前福岡空港から出国したときには新しいページに出国スタンプを押されてしまい、しかもこれが一度や二度ではないので激しい怒りすら感じました。成田、羽田、関西空港では、何も言わなくても気をつかって隙間にはんこを押してもらえるのに、観光客ばかりの田舎の福岡空港ではそういう意識が欠落しているようです。

自動化ゲートを使うためには事前登録も必要ですが、これがまた結構時間がかかってたいへんでした。忙しい人は空港でこんなことをやっている時間もないのではないかと思われます。事前登録作業のための職員の配置が必要になることも考えると、現行の自動化ゲートのようなコストの割に実用性の低い機械は税金の無駄レベルと言っていいでしょう。

自動化ゲートがお手本とすべきは、日本の鉄道の自動改札機でしょうね。処理能力、信頼性などどれを取っても世界最高の性能ではないかと思われる優秀な機械です。特急券や乗車券など切符を数枚重ねて入れても確実に処理される自動改札機なんて世界中探しても見つからないのではないかと思っています。

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