「道の駅」をご存じでしょうか?一言で言うと、一般道路にある高速道路のサービスエリア・パーキングエリアのようなものです。売店、レストラン、トイレなど高速道路と同じような施設がそろっています。
地方の「道の駅」にはたいてい産直市があって、その地域でとれた野菜などが売られています。そこでは正規ルートで出荷するには形が悪いとか小さいとか、ちょっと見栄えの悪い野菜が格安で売られていたりします。ただ、品質の悪いものや古くなったものもあるので、品質を見極める目が必要になります。
イオンのような大型商業施設で販売される農産物は結局利益の大半を東京に吸い上げられてしまうわけですが、このような地方の道の駅で使われたお金は産業のない農山村に直接流れて、地方経済をダイレクトに下支えできます。地方経済の自立にとって道の駅の可能性はとても大きく、道の駅の多面的な活用こそが地方創生の肝ではないかと思っています。
日本で成功した道の駅のアイディアは海外にも輸出されています。発展途上国では車に乗っているのはたいていお金持ちですが、そういう人たちを道の駅に呼び込んで地域の農産物や特産品を売り込むことで、貧しい農村が貴重な現金収入を得ることができるのです。
発展途上国の幹線道路では周辺の農家が道端で農作物を細々と売っている風景をしばしば見かけますが、わざわざ車を止めて何かを買っていってくれる人はほとんどいません。
しかし、農作物の生産者が一ヶ所に集まって市場のような賑わいを演出すれば多くの車が止まって売り上げも倍増します。そうやって成功している事例も海外でたくさん見てきましたが、道の駅のような便利な施設ができればもっと多くの車が止まってくれることになるでしょう。
車で地方に出かけたときはぜひ道の駅で車を止めて産直市をのぞいてみて下さい。見栄えは悪いけれど味は悪くない野菜が格安で買えてお得だと思います。
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