2015年3月31日にクロネコヤマトのメール便が廃止になります。クロネコヤマトの説明によると信書の定義がわかりにくく、メール便の利用者が郵便法違反に問われることもあったので、利用者の被るリスクを考えるとこれ以上サービスは続けられないというものです。
確かに、信書の定義は非常に曖昧でわかりにくいです。信書というものは実質国営の郵便事業を保護するために存続していると考えるべきでしょう。
しかし、1997年にメール便が始まってすでに時が経ち、少なくともメール便を取り扱う事業者やメール便のヘビーユーザーは何がメール便で送れて何が送れないのかはもうわかっていたと思います。クロネコヤマトの主張する理由でメール便が廃止になることには本当ですか?と疑問を感じざるをえません。
メール便は手間がかかる割に配達料金が非常に安く、A4サイズの紙など送るには非常にお得な手段でした。クロネコヤマトにとってメール便はもはや日本の郵便制度との戦いの象徴でしかない、収益性の低い事業だったのではないかと思っています。
一方、世論はクロネコヤマトと総務省との歴史的バトルに対してもう興味も関心もなく、これ以上総務省に楯突いても勝ち目はない、信書が送れない以上メール便が伸びる余地もない、人件費の増大で不採算事業は止めたいといった背景があったのではないでしょうか?
クロネコヤマトの主張する郵便法違反からの利用者保護もメール便廃止の理由の一つだったと思いますが、それだけではなかったはずです。利用者に理解を得るために、郵便法違反のリスクだけを理由にしたのは間違いないでしょう。こういうのは値上げラッシュの昨今非常によくあることで、例えば、餃子の王将は食材を国産化するためとか言ってましたよね。
クロネコヤマトはメール便の代替となる新しいサービスを始めるようなのでそれに期待したいですが、個人で利用できる代替サービスとしては日本郵便のレターパックとクリックポストが有力でしょう。
昔苦労して手に入れたメール便の厚さ定規の使い道も考えないといけないです。実はこれにはわずかにマージンがあって、1cmあるいは2cmよりもちょっと厚い荷物が送れたことはみんな知ってますよね(笑)。
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