海外旅行関係の情報サイトは山ほどありますが、いいかげんな記事に驚くことも多いです。TABIZINEというサイトの「航空券を無料でアップグレード!?ビジネスクラスのチャンスを掴む8つの方法」という記事のでたらめな内容に私は呆れています。飛行機にあまり乗ったことのない人が自分の妄想とネットの情報だけで書いているのではないかと思ったほどです。
この記事の冒頭には下のように書かれていますが、こんな理由でビジネスクラスにアップグレードはまずないですね。
小さな子どもを連れていたり、座った座席のモニターやライトが壊れていたり、搭乗手続きで長時間待たせてしまったお詫び、理由は様々ありますが事情によってはもし席が空いていれば無料でビジネスクラスにアップグレードしてもらえることもあるんです。
子供は騒いだりして迷惑なので、子供連れはアップグレードされにくいと思います。座席のモニターや
ライトが壊れていたくらいでアップグレードされてたら、私など年中アップグレードです(笑)。搭乗手続きで待たされたくらいでアップグレードなんて聞いたこともないです。
さて、8つの方法の一つ目は「1. マイルカード会員になる」ですが、マイルカード会員という言葉からして耳慣れないですね。実際には会員になるだけではだめで、たくさん乗って上級会員になるのがアップグレードへのほぼ唯一の可能性です。
「2. 航空会社で働いている人と知り合いになる」にはぶったまげました。「パイロットと友達なんですよ」ということをチェックインカウンターでアピールせよとのことです。こんな恥ずかしいことを言うのはもちろん止めた方がいいですね。頭がおかしいゴネ得客と思われます(笑)。
「3. 旅の時期は閑散期を狙う」とのことですが、アップグレードが行われるのは基本的にオーバーブッキングが生じているときなので、閑散期を狙うのが正しいかどうかちょっと考えればわかりますね。
「4. きちんとした服装をする」ですが、私はいつもみすぼらしい格好をしているのに、これまでもそれなりにアップグレードされています。よっぽどひどい服装でなければ問題ないでしょう。
「5. 大切なのは笑顔」とあって「笑顔で交渉しましょう」とのことですが、チェックインカウンターでビジネスクラスにアップグレードして欲しいと笑顔で交渉してもアップグレードされる可能性はほぼないし、ゴネ得ねらいのただの迷惑な客でしかありません。
「6. 空港には時間ギリギリ、もしくは一番乗りで」とありますが、一番乗りは意味がないです。時間ぎりぎりに行くのはエコノミークラスがすでに満席という状況を狙っているわけですが、飛行機に乗り遅れるリスクが大きくなるだけなので止めた方がいいでしょう。すでに完全に満席になっていて飛行機に乗れないかもしれません。
「7. 一人で旅をする」とありますが、2人以上よりは1人の方がアップグレードの対象にはなりやすいでしょうね。だからと言って、1人の乗客は自分以外にもたくさんいるわけで、ほとんど可能性のないアップグレードのために1人で旅をするというのも意味のない話です。
「8. 新婚旅行作戦」では新婚旅行あるいは記念日の旅行であることをチェックインカウンターでアピールするとのことですが、これもただのみっともないゴネ得ねらいの客でしかなく、後ろに並んでいる人に迷惑をかけるだけなので止めて欲しいです。
ビジネスクラスにアップグレードというのは、コンピュータによる予約管理の精度が上がった今では昔ほど起こらなくなっていると思います。航空会社の上級会員やエコノミークラス正規運賃で乗っていたりすると、アップグレードになることはまれにありますが、確率としてはあまりに小さいし、現場の責任者のさじ加減次第ということもあるので、狙っていくのは完全に無駄でしょう。チェックインカウンターであれこれゴネるのは迷惑行為以外の何ものでもないので本当に止めて欲しいと思っています。
これはチェクインカウンター担当者に対する嫌がらせとしか考えられない記事ですね。
返信削除こんなことでアップグレードされるのならビジネスクラスのチケットを購入する人はいなくなってしまうでしょう。
知り合いから、チェクイン時に「体調が悪いのでゆっくり休める席にしてほしい」とリクエストしたらビジネスクラスにしてくれたと聞いたことがあります。私は実践したことはありませんが。
こういうでたらめな記事を読んで実践する人が現れたら航空会社もたいへんでしょうね。後ろに並んでいる人にも迷惑です。「体調が悪い」くらいでビジネスクラスになることはまずないです。アップグレードにはいろんな「神話」や「武勇伝」がありますが、何かの偶然で起こったもので、再現性のある確実な方法はないと思います。
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