2015年4月30日木曜日

ヤマダ電機の株を買ってはいけない理由

ヤマダ電機の株価は2015年4月10日の終値が502円と出ています。ここ数ヶ月でずいぶん高くなったなと思っています。ヤマダ電機の業績がいいとは言えないのになぜそうなったのかというと、シンガポールの村上ファンド系の投資ファンド(エフィッシモ・キャピタル・マネージメント)が株を買い占めているかららしいです。


この3月にヤマダ電機の株主優待は大幅に拡充されました。長期保有を前提とした株主への優待利回りは最大で10%を超えるそうです。私もヤマダ電機の株を買おうとしたのですが、ぎりぎりのところで思いとどまりました。それは上記のような株の買い占め問題があるからではありません。ヤマダ電機の現状と未来に不安があるからです。

近所に元ベスト電器だったヤマダ電機のお店があるのですが、いつもお客さんが少なくて、暇そうな店員さんばかりが目立っています。先日もこのお店でデジカメ売り場に行ったのですが、売れ筋の商品が全く置かれていなくて、不人気商品や型落ち商品ばかりが並んでいることに驚きました。

しかも、ヤマダ電機の商品価格は非常に高いです。今どきネットで家電の価格なんて簡単に調べられるのに、誰がここで買うのだろうかと思ってしまいます。他店徹底対抗などと謳っているので、試しにネットの価格を出してみたら、それは無理ですと潮が引くように逃げていってしまいました。ここまではできますとか言って食い下がってくれるのかと思っていたのですが、他店徹底対抗なんて嘘もいいところですね。

ヤマダ電機のそばにあるカメラのキタムラではデジカメの売れ筋商品をしっかり押さえていて、価格もネットに対抗できるくらいにがんばっていました。ヤマダ電機は本当に商品を売る気があるのだろうかと思わずにはいられません。

ヤマダ電機のような家電量販店はアマゾンなどの通販会社のショールームになるしかない運命と言われています。日本の未来を先取りしているアメリカでも家電量販店はもはやベストバイくらいしか残っていないと思います。それでは日本の家電量販店は衰退する以外にないのでしょうか?私はそうとは思いません。やはり、消費者は写真ではなく実物を見たいと思っているので、店舗への需要は絶対になくならないと思うのです。

ヤマダ電機がダメなのは家電量販店の最後の砦であるポイントシステムです。ポイントカードをプラスティックにすればいいのに、安っぽい紙にしているところからしてやる気が感じられません。しかも、ネットショップのポイントと店舗のポイントが直接連動していないという今どきありえないお粗末なシステムになっています。ポイントの有効期限もビックカメラやヨドバシカメラが最終購入日から2年なのに、ヤマダ電機は1年しかありません。うっかり失効させてしまった人もたくさんいるようですね。

「ケータイde安心」という携帯電話用のポイントシステムもあるのですが、これがまた使いにくくてどうしようもないです。「ケータイde安心」というアホな名前からして意味不明です。ヤマダ電機には上層部に優秀な社員がいないのではないかという状況が懸念されます。

ヤマダ電機の現場の社員にやる気が感じられないというのも問題だと思います。「ブラック企業大賞2014」に選ばれただけあって、労働環境が悪くて仕事へのモチベーションが低いのではないかなと思われます。

もし私がヤマダ電機の社長だったら、陳列商品を厳選して店舗のディスプレイをおもしろくして、アマゾンのショールームにようこそと言わんばかりの割り切った店作りをします。そして、お店に来た客にはネット価格に徹底対抗して買わずには返さないくらいの勢いで売り込みます。ビックカメラやヨドバシカメラに負けないくらいにポイントシステムとネット通販を拡充します。ヤマダ電機のメンバーカードにポイント以外の様々な付加価値をつけます。全国の観光施設の入場の割引とかつけられるものはなんでもつけます。

ヤマダ電機がネット時代を生き残るためにやるべきことは、自らがネット販売のトップランナーとなることしかないでしょうね。しかし、価格.comのヤマダウェブコムの評価はこの通りぼろぼろです。こんなヤマダ電機に果たして未来はあるのでしょうか?

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